20世紀西洋人名事典 「ポールニザン」の解説
ポール ニザン
Paul Nizan
1905 - 1940
フランスの小説家,評論家,哲学者。
トゥール生まれ。
人民戦線時代の共産党員で、党員文学者として1930年代の反ファシズム文化運動の中心的存在として活動するが、’39年独ソ不可侵条約に反対し脱党、翌’40年第二次大戦で戦死。戦後共産党から裏切り者として非難中傷を浴びるが親友サルトルらの名誉回復の努力で60年代に若い世代の多くの読者を得、大きな影響を与える。日本でも60年代後半の全共闘世代に読まれ、著作に「アデン・アラビア」(’31年)、「番犬たち」(’32年)、「陰謀」(’38年)、「アントアーヌ・ブロワイエ」(’33年)等がある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報