マイクロアレイ

六訂版 家庭医学大全科 「マイクロアレイ」の解説

マイクロアレイ
(遺伝的要因による疾患)

 ゲノムDNA全体や、発現される遺伝子RNA)を、一度に網羅して解析する技術がマイクロアレイです。

 ゲノムDNAの解析には、ゲノムの各部分に対応する短い1本鎖DNAを基盤の上に微細にスポットして作成し、その上から調べたいDNAに蛍光色素で色づけして加えます。調べたいDNAに相補的なDNA塩基配列(DNAは2本鎖のため相互の鎖がかみ合う構造をしている、その相手方のDNA)があると、スポットに結合して蛍光が検出され、ゲノムDNAの有無や量、多型の有無を検出することができます。ひとつのスポットのDNA断片は30~50bp程度と短いのですが、多数の断片をスポットすることでゲノム全体をカバーします。

 遺伝子発現の特性を調べる場合にも同様に、それぞれの遺伝子配列のスポットを基盤につくり、調べたいRNAを単独に、または比較対照となるRNAと混ぜてから基盤上の配列と結合させて蛍光によって発現量を検出します。いずれの解析も多量のデータを取り扱うための高性能のコンピュータと、参照するデータベースの整備が必要です。

出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報

栄養・生化学辞典 「マイクロアレイ」の解説

マイクロアレイ

 DNAチップともいう.多種,多数の特定のDNA配列をそれぞれチップとよばれる細い棒状の支持体などに結合したもので,このDNAとハイブリット形成するDNAがあると,その結合の量に応じて発色するように工夫されており,特定のDNAを簡便に検出することができるようにした道具

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

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