最新 地学事典 「マクスウェル物質」の解説
マクスウェルぶっしつ
マクスウェル物質
Maxwell substance
ピッチのように短周期の力に対しては弾性体としてふるまい,長周期の力に対しては粘性流体的にふるまう物質。ばねとダッシュポットを直列につないだ模型(マクスウェルの粘性模型)で,その特性を表せる。急激に加えられた力に対しては,初めはダッシュポットは働かないので,スプリングのみがあるのと同じ(弾性体)であるが,やがてダッシュポットはのびはじめ,変形は一方的に進行する。また,急激にある変形を与えると,初めはダッシュポットは働かないので,ばねは変形を受けるが,やがてダッシュポットはのびはじめ,ばねの変形は徐々に解消される。マントルは短周期の地震波に対しては弾性体と考えられるが,アイソスタシーが成り立つことから考えると,長周期の力に対しては流体的にふるまう。マントルをしばしばマクスウェル物質として扱うのはこのためである。
執筆者:金森 博雄
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

