大学事典 「マサリク大学」の解説
マサリク大学[チェコ]
マサリクだいがく
チェコスロヴァキア独立期の1919年に,モラヴィア地方のチェコ第2の都市ブルノに設立された,チェコ初代大統領トマシュ・マサリクの名を冠した国立大学。民族独立を理念に掲げて生まれた。1939年ナチス占領期に閉鎖され,第2次世界大戦後,社会主義体制下ではブルノ大学(チェコ)と称したが,89年の体制転換後に現在の名称に戻った。中世以来の伝統を誇るカレル大学(現在のプラハ大学)に対し,最新テクノロジー研究,マイクロエレクトロニクスやシリコン技術など最新の科学・技術を重視し,医療・福祉の大学としても知られている。欧米諸国と積極的な国際交流を行っており,2008年には日本研究所(チェコ)が設立され,日本との交流も盛んである。ボローニャ・プロセス実現に積極的で,学生の自由な移動を目指すエラスムス・プログラムを積極的に推進している。2017年現在9学部,学生数4万4000人。
著者: 加藤一夫
出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報