日本大百科全書(ニッポニカ) 「マッカラム」の意味・わかりやすい解説
マッカラム
まっからむ
William George McCullum
(1874―1944)
アメリカの病理学者。カナダ、オンタリオ州ダンビルに生まれる。1897年にジョンズ・ホプキンズ大学を卒業して医師となる。1901~1908年、同校で病理学研究員・準教授を務め、1908年教授に任ぜられた。1909年コロンビア大学教授に転じたのち、1917年母校の教授に戻って、終生その地位にあった。1897年オピーEugene Lindsay Opie(1873―1971)と共同研究で、マラリア原虫鞭毛(べんもう)形が生殖体であることをみつけた。1909年フグトリンCarl Voegtlin(1879―1960)と共同研究で、副甲状腺(せん)(上皮小体)のホルモンがカルシウム代謝を調節することを証明し、同年膵性(すいせい)糖尿の原因がランゲルハンス島にあると推定した。マッカラムの病理学教科書は好評で、当時広く用いられた。
[古川 明 2018年11月19日]