マトゥラ仏(読み)マトゥラぶつ(その他表記)Mathurā

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マトゥラ仏」の意味・わかりやすい解説

マトゥラ仏
マトゥラぶつ
Mathurā

インドのマトゥラ地方で制作された仏像近傍シクリで産出される黄斑の赤色砂岩で造られている。この地で仏像が制作されたのは2世紀初頭頃とみられ,インドではガンダーラ仏に次いで早い。初期の仏像は偏袒右肩型が一般的で,カトラー出土仏坐像 (マトゥラ考古博物館) や『バラ比丘奉献仏立像』 (サールナート博物館) はその代表的作品。クシャン時代のカニシカ王 (2世紀中頃) のときには,沈静ともいえるガンダーラ仏とは異なるインド的肉体表現の理想を示すマトゥラ様式が確立している。クシャン後期にはガンダーラの影響を受けた通肩型の仏像が多くなり,作品も形式化した。しかしグプタ時代には再び活力を得,均整のとれた流麗な仏像様式を確立して名作を生んだ。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

関連語 カニシカ王

菊の節供,九月節供,重九 (ちょうく) ともいう。五節供の一つ。旧暦9月9日の節供で,奈良時代より,宮中では天皇が紫宸殿に出御し,群臣に宴を賜わり詩歌文章をつくらせる菊花の宴が行われ,年中行事となった...

重陽の用語解説を読む