デジタル大辞泉 「近傍」の意味・読み・例文・類語
きん‐ぼう〔‐バウ〕【近傍】
2 幾何学で、点Pを中心として任意の半径で円を描いたとき、その円内の点全体の集合をPの近傍という。
[類語]手近い・程近い・近い・間近い・間近・じき・すぐ・至近・目前・鼻先・手が届く・
おおざっぱにいって,数列{an}がaに収束するとは,nが大きくなるにつれてanがaに〈近づく〉ことを意味し,関数fがaで連続であるとはaに〈近い〉点はf(a)に〈近い〉点にうつることを意味する。このように収束や連続の概念は〈近づく〉とか〈近い〉といった言葉を用いて定義されるが,これらの定義を厳密に行うのに近傍という概念が用いられる。例えば,実数の集合や平面上の点集合などのように,任意の2点間に距離が定められている点集合においては,ある点aからの距離がある正数εより小さい点の作る部分集合をaのε近傍といい,aのあるε近傍を含むような任意の部分集合をaの近傍という。そして,点列{an}が点aに収束するとは,aのどんな近傍Uをとってもあるところから先のすべてのanはUに含まれることであると定義し,fがaで連続であるとは,f(a)のどんな近傍Vに対しても,aの近傍Uでf(U)はVに含まれるようなものがとれることであると定義する。もっと一般に位相空間に対しても近傍の概念が定義される。
→位相空間
執筆者:中岡 稔
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…なお,あらかじめ本事典中の〈関数〉〈関数論〉〈極限〉〈収束〉〈初等関数〉〈連続関数〉などの項目を参照されたい。 変化率(微分係数)などを解説する前に,以下の記述に必要な直線上の区間,近傍などの用語を説明しておく。数直線上でa≦x≦b,a<x<b,a≦x<b,a<x≦bなるxの範囲をそれぞれ[a,b],(a,b),[a,b),(a,b]で表し,これらを区間と呼ぶ。…
※「近傍」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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