ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マニトウ」の意味・わかりやすい解説 マニトウmanitou アメリカインディアンの諸民族に信じられている超自然力の観念。アルゴンキン諸族のマニトウ,マニツに由来する用語で,ほかにワカン,ワカンダ,オレンダ,オトコン,クベ,オキなどとも呼ばれている。神,霊魂,霊力のほか毒ヘビや毒草,鉄砲などのもつ力にもあてはめられており,万物には多少ともそうした超自然力があると考えられている。たとえばクリー族では,未知の恐ろしげな魚を捕えた場合,その魚をマニトウであるとしてただちに水に戻してやり,その後5日間その魚をなだめるために仕事を休む。氏族のトーテムや個人にもマニトウがあり,その取扱い方に関してはいろいろなタブーがある。こうした性格はメラネシアのマナに類似した面を多くもち,R.マレットその他の人類学者によって注目された。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by