マレット(読み)まれっと(その他表記)Robert Ranulph Marett

デジタル大辞泉 「マレット」の意味・読み・例文・類語

マレット(mallet)

木槌きづちポロクロッケーなどのスポーツで球を打つもの。また、マリンバビブラフォンなどの打楽器を打つものについてもいう。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「マレット」の意味・わかりやすい解説

マレット
まれっと
Robert Ranulph Marett
(1866―1943)

イギリスの人類学者。オックスフォード大学のエクセター・カレッジの哲学教授を経て、1928年同カレッジ学長となる。E・B・タイラー弟子で、J・G・フレーザーらとともに英国比較人類学派を代表した。彼は未開民族の宗教、呪術(じゅじゅつ)について、タイラーのアニミズムは知的、観念的にすぎるとし、マナの観念にたってプレアニミズム的段階の存在を主張した。すなわち、未開人は生物、無生物のなかに霊魂精霊の存在を認識し、物から切り離してこれを崇拝対象にするのではなく、ある人物や事物そのものを非人格的な威力活力として情意的に反応し、これに驚異、恐怖、賛嘆を含む畏敬(いけい)の態度をとるというのである。彼は聖と俗とを区別し、驚異的世界を日常的世界から切り離すものは感情であり、こうした感情(畏敬の情)を引き起こさせるものは、すべて宗教であるとした。おもな著書に『宗教の発端』(1909)、『人類学』(1912)、『心理学と民俗学』(1920)などがある。

[佐々木宏幹 2016年10月19日]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マレット」の意味・わかりやすい解説

マレット
Marett, Robert Ranulph

[生]1866.6.13. ジャージー島
[没]1943.2.18. エクセター
イギリスの哲学者,人類学者。オックスフォード大学のバリオールカレッジ卒業。 1893年に同大学エクセターカレッジ哲学講師,1909年同大学に人類学科を創設,10年より同大学で社会人類学を講義し,イギリス人類学会会長をつとめた。 28年よりエクセターカレッジ学長となり,ギフォード講座で原始宗教の講義をし,宗教の社会性を強調,プレアニミズム,超自然観の問題を開拓し,呪術と宗教のタブー=マナ公式による融合を試みた。主著『プレアニミズム宗教』 Pre-animistic Religion (1900) ,『宗教と呪術』 The Threshold of Religion (同) ,『心理学と民俗学』 Psychology and Folklore (20) 。

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