日本大百科全書(ニッポニカ) 「マルトビムシ」の意味・わかりやすい解説
マルトビムシ
まるとびむし / 丸跳虫
昆虫綱トビムシ目マルトビムシ科Sminthuridaeおよびクモマルトビムシ科Dicyrtomidaeなどに属する無翅(むし)類の昆虫の総称。トビムシ類の体形にはいくつかの型があるが、そのうち腹部が膨らんで丸形になった型のもの。体長0.5~3ミリメートル。頭部は比較的大きく縦卵形。胸部は小さく退化して短く、腹管(粘管)の嚢(のう)状部は長い。落葉下、草むら、樹上、キノコ上などにすむ。マルトビムシ科のミズマルトビムシSminthurus aquaticusは池など静水面にすみ、また世界的な分布を示す。キマルトビムシS. viridisは、しばしばウリ類などに加害する害虫となることが知られている。
[山崎柄根]