日本大百科全書(ニッポニカ) 「ミツカドコオロギ」の意味・わかりやすい解説
ミツカドコオロギ
みつかどこおろぎ / 三角蟋蟀
[学] Loxoblemmus doenitzi
昆虫綱直翅(ちょくし)目コオロギ科に属する昆虫。いわゆるオカメコオロギの仲間であるが、雄の頭部はひどく変形し、三つの出っ張りが目だつ種。体長16~20ミリメートル。全体は褐色ないし黒褐色。雌の頭部は一般的な丸形であるが、雄では顔面が平たく、左右両側は三角形に強く突出し、また頭頂部が大きくなっている。頭頂の背面部にはやや太めの1本の黄色の横帯が目だつ。前翅は雄では腹端に達する程度、雌ではやや短い。成虫は8月から秋にかけてみられ、畑地や草地などにすむ。雄はジッジッジッと鋭い声を発する。本州、四国、九州に分布する。
[山崎柄根]