ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「メゾスコピック」の意味・わかりやすい解説 メゾスコピックmesoscopic 物理的対象として巨視的 (マクロスコピック) な系と微視的 (ミクロスコピック) な系の中間に位置づけられる系をメゾスコピックな系と呼ぶ。具体的には微細加工技術の進展によって実現可能となった太さ数百Å程度の金属細線や,幅 200~1000Åの薄膜状電子系などをさす。これらの系は大きさが有限のため,普遍的なコンダクタンスのゆらぎやアハロノフ=ボーム効果など量子論特有の干渉効果を示す。このため応用上のみならず,理論的観点からも注目されている。すなわち,メゾスコピック領域の物理の実験も加工技術の進歩で可能になり,アハロノフ=ボーム効果の確認など,量子力学の現象を観測できるようになってきた。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by