メタモリブデン酸塩(読み)メタモリブデンさんえん(その他表記)metamolybdate

改訂新版 世界大百科事典 「メタモリブデン酸塩」の意味・わかりやすい解説

メタモリブデン酸塩 (メタモリブデンさんえん)
metamolybdate

モリブデン酸の縮合してできるポリモリブデン酸の一つであるメタモリブデン酸の塩。一般式MI4[Mo8O26]・nH2O(MI2O・4MoO3nH2Oとも書ける)。古くはMI6H4[H2(Mo2O76]のように書かれたこともある。多くは無色の水に可溶結晶。結晶は空気中では風解しやすい。一般にモリブデン酸塩あるいはパラモリブデン酸塩水溶液にモリブデン酸を加えるか,濃塩酸を加えて得られる。構造は図のように八面体型6配位の[MoO6イオンが8個縮合した[Mo8O264⁻を含むことが知られている。
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化学辞典 第2版 「メタモリブデン酸塩」の解説

メタモリブデン酸塩
メタモリブデンサンエン
metamolybdate

M4[Mo8O26].八モリブデン酸(塩)慣用名

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のメタモリブデン酸塩の言及

【モリブデン酸塩】より

…これらの間には平衡が成立していると考えられるが,適当な濃度のところで各種の塩が取り出されている。これらのうち古く四モリブデン酸塩MI2Mo4O13のように書かれるものはメタモリブデン酸塩と呼ばれていたが,実際にはイソポリモリブデン酸塩の八モリブデン酸塩MI4[Mo8O26]であり,パラモリブデン酸塩と呼ばれていたものはMI6[Mo7O24]のような七モリブデン酸塩である。そのほかリンモリブデン酸塩などのようなヘテロポリ酸塩は,リンを中心原子としてこれをポリ酸イオンが配位した,モリブドリン酸塩である。…

※「メタモリブデン酸塩」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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