メリケルテス(その他表記)Melikertēs

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「メリケルテス」の意味・わかりやすい解説

メリケルテス
Melikertēs

ギリシア神話アタマスイノの息子。イノは甥にあたる幼児ディオニュソスの養育を引受けたかどで,ヘラによって狂気にさせられ,わが子メリケルテスを沸騰した釜に投入れて煮殺したうえで,その死体を抱いて海に身を投じた。2人は海の神となり,イノはレウコテア,メリケルテスはパライモンとなった。メリケルテスの遺体は,イルカに運ばれて松の木にかけられたところを,シシュフォスに発見されて埋葬され,その霊を慰めるためシシュフォスによってイストミア競技が創設されたという。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android