メーレ(読み)めーれ(その他表記)Jean Mairet

日本大百科全書(ニッポニカ) 「メーレ」の意味・わかりやすい解説

メーレ
めーれ
Jean Mairet
(1604―1686)

フランスの劇作家ブザンソンに生まれる。パリに出て、モンモランシー公Henri Ⅱ duc de Montmorency(1595―1632)の知遇を得る。牧人小説アストレ』に材をとった悲喜劇『クリゼイードとアリマン』Chryséide et Arimand(1625)に次いで田園劇『シルビーSylvie(1626)で名声を確立、悲喜劇『シルバニール』Silvanire(1629)の序文で三一致の法則を説き、規則にかかわらぬ演劇を弁護するエミール・オージエにこたえた彼は、『ソフォニスブ』Sophonisbe(1634)において初めてこの法則を悲劇に適用、古典主義悲劇の模範を示して、コルネイユへの道を開いた。

[渡邊明正]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android