フランス東部,フランシュ・コンテ地方の中心で,ドゥー県の県都。人口11万7693(1999)。ジュラ山脈の麓に位置し,旧市街はドゥー川のメアンダー(蛇行)の内側にあって,ボーバンのつくった城砦(17世紀)によって守られている。行政,文化(大学と音楽祭),商業,法律,宗教(大司教座の所在地),工業の中心。時計,精密機械,化学繊維,モロッコ革の製造のほか印刷等が盛ん。鉄道と高速道路の幹線からはずれているが,小さな空港がある。ローマ時代はウェソンティオVesontioと呼ばれ,カエサルに征服された。456年にはブルグント族に征服され,1032年までブルゴーニュ公国の一部であった。その後,自由都市になったが,1649年スペインに割譲され,74年フランス領となる。16世紀のグランベル宮殿,ロマネスク,ゴシック,バロック共存のサン・ジャン大聖堂,フランス屈指の美術館,国立時計学校がある。ビクトル・ユゴーの生誕地で,生家が残る。
執筆者:大嶽 幸彦
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フランス東部、フランシュ・コンテ地方の中心都市で、ドゥー県の県都。パリ南東393キロメートル、ドゥー川沿いに位置する。人口11万7733(1999)、11万6676(2015センサス)。旧市街はドゥー川の曲流部に囲まれた岩山上の絶景地を占め、フランスの軍事技術者ボーバンの築いた城塞(じょうさい)に守られている。ガリアの主要都市でブゾンチオVesontioと称したが、カエサル(シーザー)に征服された。12世紀に神聖ローマ帝国直轄領となるが、ルイ14世時代の1674年にフランスに併合、フランシュ・コンテの首都となった。16世紀のグランベル宮殿、ロマネスク、ゴシック、バロック様式共存のサン・ジャン寺院のほか、美術館、天文時計がある。工業は盛んで、時計、精密機械、化学繊維、既製服、モロッコ皮、食料品、印刷の諸工業が営まれる。作家ビクトル・ユゴーの生誕地。1951年以来、指揮者のコンクール(ブザンソン・コンクール)開催地ともなっている。
[大嶽幸彦]
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