最新 地学事典 「モサンドライト」の解説
モサンドライト
mosandrite-(Ce)
化学組成(Ca3Ce)[(H2O)2Ca0.5□0.5]Ti(Si2O7)2(OH)2(H2O)2の鉱物。単斜晶系,空間群P21/c,格子定数a0.7398nm, b0.5595, c1.8662, β101.37°,単位格子中2分子含む。晶癖柱状,ときに板状。劈開面{001}明瞭,劈開面でガラス光沢,貝殻状断口,断口面で脂肪光沢。黄・緑~褐・赤褐色,透明~半透明。硬度4~5,比重3.0~3.5。二軸性正,2V43°~87,屈折率α1.643~1.662, β1.645~1.667, γ1.651~1.681,光分散r<v強。ノルウェーLåven島・Stokö島のペグマタイト中に産出。スウェーデンの化学者G.G.Mosander(1797~1858)にちなみ命名。モサンドライトはリンカイトの水酸化変種とされていたが,リンカイト(rinkite)・リンコライト(rinkolite)・ジョンストラッパイト(johnstrupite)・ロブチョライト(lovchorrite)・石灰リンカイト(calciumrinkite)は,すべてモサンドライトと同一鉱物と判明。結晶構造は,Si2O7頂点共有2四面体とTiO4(O, F)2八面体が鎖状構造,これらをNa,(Na, Ca)が結合して劈開面に平行な層状構造をとる。(Ca, Ce)はこの層間に位置。
執筆者:吉井 守正・宮脇 律郎
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

