精選版 日本国語大辞典 「もっちょうずる」の意味・読み・例文・類語
もっ‐ちょう・ずる
- ( 語源、および歴史的かなづかい未詳 )
- [ 1 ] 〘 自動詞 サ行変 〙
- ① 増長する。つけあがる。
- [初出の実例]「棟梁の臣の一言にもってうじられ」(出典:浄瑠璃・一谷嫩軍記(1751)五)
- ② 大げさになる。事が大きくなる。
- [初出の実例]「真間へ行のには支度かもってうじ」(出典:雑俳・川柳評万句合‐明和三(1766)宮三)
- ① 増長する。つけあがる。
- [ 2 ] 〘 他動詞 サ行変 〙 たいせつにする。尊重する。ちやほやする。おだてる。もちちょうずる。もっしょうずる。
- [初出の実例]「おのれをおのれと奉って味方に頼ん為成に、もってうずれば方途もない」(出典:浄瑠璃・国性爺合戦(1715)三)
- 「随分人にも、もってうされた男だが」(出典:歌舞伎・与話情浮名横櫛(切られ与三)(1853)九幕)
もっちょうずるの補助注記
活用は元来、サ変と見られるが、未然形に「もっちょうじ」([ 一 ]①の挙例「一谷嫩軍記」)「もっちょうさ」([ 二 ]の挙例「与話情浮名横櫛」)の形もある。