改訂新版 世界大百科事典 「モミジバアラリア」の意味・わかりやすい解説
モミジバアラリア
Dizygotheca elegantissima Vig.et Guill.
ニューカレドニア,ポリネシアの原産のウコギ科の常緑高木。挿木で育て,小苗を観葉植物として鉢植えにして観賞する。掌状に切れこんだ葉は9~10枚の小葉を有し,長さ15~20cmで,暗緑色に褐赤紫色を帯び,粗い鋸歯縁となる。日照不足にもよく耐え,強く刈り込んでもよく芽を出す。自生地では高さ10mほどの常緑高木で,葉はひじょうに大きくなる。形態に変異があり,小葉,葉柄ともに上向きとなる立葉性の品種もある。カスターcv.Castorは小葉が3~5枚で,長さ5~7cm,幅1~2cm,鋸歯縁の矮性(わいせい)種である。冬も12℃以上が望ましい。同じウコギ科のウコギ属と葉形が似ているので,園芸的にはウコギ属の旧属名であるアラリアの名で呼ばれることも多く,属の英名もニセアラリアfalse Araliaである。
執筆者:高林 成年
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報