モルミルス(読み)もるみるす

日本大百科全書(ニッポニカ) 「モルミルス」の意味・わかりやすい解説

モルミルス
もるみるす

硬骨魚綱モルミルス目モルミルス科のモルミルス属Mormyrusの熱帯性淡水魚の総称であるが、日本ではより広義にモルミルス科全体をさすことが多い。モルミルス科はアフリカに分布する淡水魚で、体長15センチメートル程度の小形種が多いが、なかには50センチメートル以上になるものもある。緩やかな流水底部から中層部に生息し、夜間に活動して水生昆虫その他の小形無脊椎(むせきつい)動物を捕食する。モルミルス科には吻(ふん)部が伸長してゾウの鼻状の突起を形成しているものがかなりあり、そのためある種類はエレファントノーズフィッシュとよばれている。しかし、吻部の形態には大きな種間変異があり、下唇(かしん)部のみが伸長しているものや、吻部がまったく突出していない種もある。モルミルス科の魚種は体側に左右1対のゼリー状の発電組織をもち、弱い電流を出して体の周囲に電磁場を形成し、物体の存在を知覚する。この能力に関連し、小脳小脳弁の部分が著しく発達している。

[多紀保彦]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「モルミルス」の意味・わかりやすい解説

モルミルス

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