最新 地学事典 「モーツァルト石」の解説
モーツァルトせき
モーツァルト石
mozartite
化学組成CaMn3+(OH)SiO4の鉱物。直方晶系,空間群P212121,格子定数a0.5838nm, b0.7224, c0.8690,単位格子中4分子含む。他形粒状,短柱状結晶。ガラス光沢。劈開なし。硬度6。比重3.63。赤褐〜深赤色,条痕赤色。二軸性正,屈折率α1.840, β1.855, γ1.920,2V = 50°。原産地のイタリアでは,変成マンガン鉱床のブラウン鉱を切る脈に,ペクトライトや方解石などに伴って産する。日本では愛媛県上須戒鉱山の変成マンガン鉱床から確認されている。名称は,発見された年が作曲家W.A. Mozart没後200年の年(1991)であったことにちなむ。彼の曲中,特に歌劇「魔笛」に地質・鉱物科学に関連することがらがあることが種名の申請理由であった。
執筆者:松原 聰
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

