日本大百科全書(ニッポニカ) 「ブラウン鉱」の意味・わかりやすい解説
ブラウン鉱
ぶらうんこう
braunite
珪(けい)酸塩鉱物ないし酸化鉱物として分類される不透明鉱物。普通、粒状または塊状であるが、まれに立方体や正八面体に近い正方複錐(ふくすい)の結晶形を示す。変成層状マンガン鉱床中にきわめて普通に産し、石英、ばら輝石、紅簾(こうれん)石、赤鉄鉱などと共存する。また、熱水性マンガン鉱脈中にも産する。マンガンの鉱石として重要である。英名は、ドイツの鉱物学者ブラウンKammerath Braun(1790―1872)にちなんで命名された。
[松原 聰]