ヤママユガ(その他表記)Saturniidae; giant silkworm; saturniid moth

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヤママユガ」の意味・わかりやすい解説

ヤママユガ
Saturniidae; giant silkworm; saturniid moth

鱗翅目ヤママユガ科の昆虫総称。大型のガで,世界最大の昆虫であるヨナクニサンは本科に含まれる。翅は広大で厚い鱗粉におおわれ,美しい色彩,斑紋をもち,中央部に半透明の窓状部をもつ種が多い。体全体および翅の基部は長い軟毛を密生する。触角は短く,両櫛歯状で,雄では歯が非常に長く大きな羽毛状になっている。口器は退化している。飛翔力は弱く,あまり遠くへは飛ばず,灯火に集る。幼虫は大型の芋虫でいぼ状の突起をもち,特徴ある毛のあるものが多い。堅固な繭を紡ぐので,絹糸をとるために養殖されている種もある。世界に約 800種が知られている。日本産は 12種で,ヤママユクスサン,ヨナクニサンなどはよく知られている。

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