ユキワリイチゲ(読み)ゆきわりいちげ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ユキワリイチゲ」の意味・わかりやすい解説

ユキワリイチゲ
ゆきわりいちげ / 雪割一花
[学] Anemone keiskeana T.Itô ex Maxim.

キンポウゲ科(APG分類:キンポウゲ科)の多年草。地下茎はやや太く、長く横にはう。茎は高さ15~30センチメートル、茎葉は無柄。2~4月、茎の先に花を1個開く。花弁はなく、萼片(がくへん)は12~15枚あって淡紫色。本州西部から九州に分布する。名は、まだ雪のある早春に花を開くことによる。また、花色を瑠璃(るり)色に見立て、ルリイチゲ(瑠璃一花)ともいう。

[門田裕一 2020年3月18日]


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世界大百科事典(旧版)内のユキワリイチゲの言及

【イチリンソウ(一輪草)】より

…双子葉植物でありながら,子葉は1枚しかない。ユキワリイチゲA.keiskeana T.Ito(イラスト)は西日本の暖帯林の林縁や林床に生える。根茎は地中を横にはい,紫色を帯び,先の方に少数の根生葉と花茎をつける。…

※「ユキワリイチゲ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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