改訂新版 世界大百科事典 「ユンノリ」の意味・わかりやすい解説
ユンノリ
yunnori
すごろくに似た朝鮮の伝統的なゲームで,擲柶戯とも書く。主として正月に行い,今日も韓国では盛んである。柶(ユッyut)は長さ10~15cm,直径2~3cmの棒を縦に割ったかまぼこ形の木片4個で,これを掛声とともに空中に投げ,落ちたときの表裏の出方で点数がきまり,点数に応じて馬田と称する図上の駒を進める。点数は5級に分け,3伏1仰(1個が開いて落ちた場合)をト(徒または豚),2伏2仰はケ(開,犬),1伏3仰をコル(杰,鶏),4仰をユッ(流,牛)といって,それぞれ仰の数が点数となり,4伏はモ(牟,馬)で5点。馬田は正方形で,四辺に20個,対角線上に9個の圏点を置いたものであり,駒の回り方が定められている。2人以上偶数の人数が2組に分かれて対抗し,先に四つの駒を馬田の外に出した方が勝つ。ユンノリは室内や庭で敷物をしいて行われ,老若男女が楽しむ。
執筆者:李 杜 鉉
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報