日本大百科全書(ニッポニカ) の解説 ヨハネス・フォン・テープルよはねすふぉんてーぷるJohannes von Tepl(1350?―1414) ドイツ中世末期の文筆家。ボヘミア北西部のテープルに生まれる。プラハ大学で法学を学んだのち、ザーツ市の書記・公証人、兼ラテン語学校長を務めた(このためヨハネス・フォン・ザーツとよばれることもある)。1400年、妻マルガレータを失い、その衝撃から『ボヘミアの農夫』(1401ころ)が書かれる。中世から近世への過渡期の時代精神を反映した優れた散文作品として名高く、この一作で彼は文学史に名をとどめた。[中島悠爾][参照項目] | ボヘミアの農夫 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例