ラエルテス(その他表記)Laertēs

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ラエルテス」の意味・わかりやすい解説

ラエルテス
Laertēs

ギリシア神話英雄。イタカの王で,オデュッセウスの父とされるが,実は彼が妻にめとったアンティクレイアは,結婚前にすでにシシュフォスに犯され,オデュッセウスを妊娠していたともいわれる。息子のトロイ遠征中はいなかに引きこもっていたが,オデュッセウスが帰国し,留守中彼の館でほしいままにふるまっていたペネロペイアの求婚者たちを皆殺しにしたのち,アテナによって若返らせられて,オデュッセウスらとともに,殺された求婚者たちの親族の者たちに立向い,その首領のエウペイテスを殺して,復讐を求める彼らの攻撃を撃退したという。

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世界大百科事典(旧版)内のラエルテスの言及

【オデュッセウス】より

…ギリシア西岸沖の小島イタケーの王。父はラエルテスLaertēs。妻ペネロペPēnelopē(スパルタ王メネラオスの后ヘレネの従姉妹)との間に一子テレマコスTēlemachosが生まれたとき,ヘレネがトロイアの王子パリスに誘拐されてトロイア戦争が起こったため,彼は親友のメントルに後事を託し,手勢を率いて遠征に参加した。…

※「ラエルテス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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