ランジュバン関数(読み)ランジュバンかんすう(英語表記)Langevin function

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ランジュバン関数」の意味・わかりやすい解説

ランジュバン関数
ランジュバンかんすう
Langevin function

P.ランジュバン常磁性の古典統計理論で導入した関数 Lx)=coth x-(1/x)のこと。大きさが一定で方向が自由な電気双極子モーメント p をもった原子からなる系に,一定方向に一様な強さ E の電場をかけると,絶対温度 T のとき,1原子あたりの平均の双極子モーメントの電場方向の成分は pLpE/kT)になる。kボルツマン定数である。電気双極子の代わりに磁気モーメントμを考え,電場の代わりに強さ H磁場をかけると,平均の磁気モーメントの磁場方向の成分はμL(μH/kT)になる。x が小さいとき Lx)≒x/3,x が大きくなると Lx)≒1である。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報