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常磁性 じょうじせいparamagnetism

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

常磁性
じょうじせい
paramagnetism

磁場を加えるとその方向に弱く磁化し,磁場を取去るともとの状態に戻るような磁性。熱運動によってスピン配向が乱され,スピンの自発磁化のない磁性状態である。強磁性体反磁性体でも磁気転移温度以上の高い温度では常磁性を示す。金属内の自由電子が示す常磁性はパウリ常磁性と呼ばれ,磁化率は温度にほとんど依存しない一定値をもつ。

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デジタル大辞泉の解説

じょう‐じせい〔ジヤウ‐〕【常磁性】

物質を磁界内に置くと、磁界と同じ方向に磁化され、磁界を除くと磁気が消える性質。→反磁性

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百科事典マイペディアの解説

常磁性【じょうじせい】

磁場内で磁場の方向に磁化される物質を常磁性体といい,この性質を常磁性という。透磁率は正。残留磁化を示さない点が強磁性体と異なる。物質を構成する粒子が固有の磁気モーメントをもち,外部磁場の方向にその向きをある程度そろえることが原因。
→関連項目キュリー極低温磁性体反強磁性反磁性メーザーランジュバン

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大辞林 第三版の解説

じょうじせい【常磁性】

物質の磁性の一。磁場の中に置くと磁場と同じ方向に磁化される性質。 ↔ 反磁性

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世界大百科事典内の常磁性の言及

【固体】より

…半導体では温度が下がると電流の運び手である自由電子が不純物に戻り,その結果,自由電子数が減少するために抵抗が増大して,金属と逆のふるまいを示す。金属半導体
[磁性による固体の分類]
 固体は磁場の中におかれたときに示す性質によって,強磁性体,フェリ磁性体,反強磁性体,常磁性体,反磁性体に分類される。これらの磁気的性質(磁性という)の原因は物質中の電子によるもので,電子の軌道運動とスピンに起因するものに大別される。…

【磁化】より

…比例定数χは磁化率または帯磁率と呼ばれる。磁化率が正の場合,すなわち磁化が加えた磁場に平行な場合,その物質の磁性を常磁性と呼び,磁化率が負で,磁化が加えた磁場に反平行な場合を反磁性と呼ぶ(物質が等方的でなければ磁化率はテンソルになる)。微視的には強磁性に似た磁性の成立ちをもち,反強磁性と名付けられる磁性を示す物質があるが,反強磁性物質の磁化は常磁性の場合に似たふるまいをする。…

【磁性】より

…このとき著しい性質を示すのは強磁性と呼ばれる磁性を有する物質(強磁性体)で,自身も磁極をもち,磁石となって互いに力を及ぼす。強磁性のような著しい効果は示さないが,磁石が及ぼす力(磁場)の方向に対して逆の方向に弱い磁化を生ずる性質を反磁性,磁場の方向に平行な磁化を生ずる性質を常磁性といい,そのような磁性をもつ物質をそれぞれ反磁性体,常磁性体と呼ぶ。強磁性に対し,反磁性,常磁性を弱い磁性,または弱磁性feeble magnetismということがある。…

※「常磁性」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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