リシアス(読み)りしあす(その他表記)Lysias

日本大百科全書(ニッポニカ) 「リシアス」の意味・わかりやすい解説

リシアス
りしあす
Lysias
(前458ころ―前380ころ)

古代ギリシアの法廷弁論代作者。シラクサからアテネに移住した富豪ケファロスKephalosの子。当時最高の知識人との交際に恵まれて育った。一時、南イタリアのトゥリオイに移住したが、紀元前412年アテネに戻り、盾製作所を経営。前404年には「三十人僭主(せんしゅ)」により財産を没収されメガラへ逃亡した。民主政回復に貢献し、前403年アテネに戻ると、一時、市民権を付与されたが、結局無効とされ、在留外人として法廷弁論の代作で生計をたてた。200編以上の弁論を書いたとされているが、現存するのは、断片も含めて30余編である。文体は簡素で明快であり、日常語を用いながらも洗練された魅力をもつ。

[中村 純]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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