リッチマン・プアマン(読み)りっちまんぷあまん(その他表記)Rich Man, Poor Man

日本大百科全書(ニッポニカ) 「リッチマン・プアマン」の意味・わかりやすい解説

リッチマン・プアマン
りっちまんぷあまん
Rich Man, Poor Man

アメリカの作家アーウィン・ショーの長編小説。1970年刊。ドイツ移民のパン職人の娘と息子たちのそれぞれの生き方をパノラマ風に配し、人生の明暗、哀歓、皮肉をリアリズムの筆致で描く。長女グレッチェンは男性遍歴を重ねる。模範少年の長男ルードルフは大学卒業後、スーパーマーケットの経営に成功し、小都市の市長にまでなるが、タカ派的市政運営で失脚。一方でアル中の妻に手を焼く。末弟のトマスは不良少年で、次々と問題を起こし、一時ボクサーをしたのち、観光船の船主となるが、兄の妻を無頼漢から救い、射殺される。この作品は、戦後アメリカ社会の退廃、混乱、矛盾を背景に、貧富にかかわらず、人間であるがゆえの苦楽の実相を活写し、センセーショナルな話題を提供した。

[齊藤忠利]

『大橋吉之輔訳『富めるもの貧しきもの』(1973・早川書房)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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