普及版 字通 「リ・のぞむ」の読み・字形・画数・意味
11画
(異体字)
10画
[字訓] のぞむ
[説文解字]
[字形] 会意
正字はに作り、立+隶(たい)。〔説文〕十下に「臨むなり。立に從ひ、隶に從ふ」とするが、会意となる趣旨を説くところがない。隶三下に「ぶなり」と訓し、尾を持って従う意とするが、尾を持つという行為の説明がない。隶は、隷の字形においては、左偏は呪霊のある祟(たたり)をなす獣の形。右旁はその尾をもつ形。これによってその呪詛を身に著け及ぼすので、その呪詛によって罪戻を受けたものを徒隷という。すなわち隷従の意となる。はおそらく儀礼の場所(立・位)において、そのような方法で、清めを受けるのであろう。ゆえにその場に臨む意となる。のち・の字が用いられ、の字については用例をみない。
[訓義]
1. のぞむ、その場にのぞむ、のぞみみる。
2. くらい、ろく。
3. 字はまた・に作る。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕 ノゾム・ムカフ・アサシ・サカユ・カナフ・ノゾム/ ノゾム
[語系]
・・lietは立lipと声義近く、立は儀礼を行うところで、人の正しく立つ形。その場所を、呪霊をもつ獣(祟(すい))を以て清めることをといい、・はその形声の字である。
[熟語]
官▶・決▶・国▶・颯▶・止▶・次▶・修▶・職▶・正▶・政▶・民▶・盟▶・▶・臨▶
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報