リピドーシスについて(その他表記)Lipidosis

六訂版 家庭医学大全科 「リピドーシスについて」の解説

リピドーシスについて
Lipidosis
(子どもの病気)

 体を構成する細胞はさまざまな物質を合成していますが、一方、古くなった成分や外部から取り込んださまざまな物質を分解加水分解)して再利用もしています。後者の廃棄物再生工場としての役割を果たしているのが、リソソームという細胞内の小器官です。

 リソソームにおける物質の分解が障害されると、リソソーム内に物質がたまり、細胞が障害されます。膜に多く含まれるスフィンゴ脂質の分解が障害されて、蓄積する病気をリピドーシスといい、ニーマンピック病ゴーシェ病テイ・ザックス病などが該当します。

 リピドーシスでは、神経細胞内にたまると脳の機能が障害され、肝臓脾臓(ひぞう)にたまるとこれらの臓器が肥大してその機能が障害されます。肺にたまるとX線写真浸潤像(しんじゅんぞう)が認められ、呼吸機能も低下します。

 以下に、ニーマンピック病、ゴーシェ病、テイ・ザックス病について説明します。

出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報

関連語 ひぞう 脾臓

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