ニーマン=ピック病(読み)ニーマン=ピックびょう(英語表記)Nieman-Pick disease

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ニーマン=ピック病」の意味・わかりやすい解説

ニーマン=ピック病
ニーマン=ピックびょう
Nieman-Pick disease

先天性遺伝性の代謝異常によって,スフィンゴミエリンが細胞内に沈着する疾患をいう。 A.ニーマン (1880~1921) が 1914年に初めて記載した,予後不良のまれな疾患。主として脾臓肝臓リンパ節,骨髄などの細網内皮系細胞に沈着して各臓器の腫大がみられるが,腎臓内分泌腺実質細胞,筋肉,軟骨細胞などにも沈着が起る。スフィンゴミエリンは,スフィンゴシンと脂肪酸とコリンリン酸から成る一種リン脂質で生理的には,神経組織のミエリンに多量に含まれているほか,細胞膜などの生体膜の構成要素になっている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

期日前投票

期日前投票制度は、2003年6月11日公布、同年12月1日施行の改正公職選挙法によって創設された。投票は原則として投票日に行われるものであるが、この制度によって、選挙の公示日(告示日)の翌日から投票日...

期日前投票の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android