化学辞典 第2版 「ルテニウムカルボニル」の解説
ルテニウムカルボニル
ルテニウムカルボニル
ruthenium carbonyl
[Ru(CO)5]と[Ru3(CO)12]が知られている.【Ⅰ】ペンタカルボニルルテニウム:[Ru(CO)5].Agの存在下,RuI3にCOを反応させてつくる.無色の揮発性の強い液体.融点-22 ℃.有機溶媒に易溶.ペンタカルボニル鉄[Fe(CO)5]と同様の分子構造をとると考えられている.【Ⅱ】ドデカカルボニル三ルテニウム:[Ru3(CO)12].緑色の結晶.ベンゼン,エーテルに不溶,エタノールに可溶.三つのRuが三角形をなし,Ru-Ru結合をつくり,各Ruに四つのCOが配位した構造をとる.[Ru2(CO)9]は合成されていない.[CAS 15243-33-1]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報