化学辞典 第2版 「ルビン数」の解説
ルビン数
ルビンスウ
rubin number
コロイドの保護作用を定量的に表すためにC.W.W. Ostwald(オストワルト)が提案した方法で,0.1% のコンゴルビー溶液1 mL,保護コロイド溶液5 mL,0.5 mol dm-3 塩化カリウム3.2 mL および水1.8 mL を混合し,染料コンゴルビーの塩化カリウムによる変色を防ぐのに要する保護コロイドの最少量をルビン数という.これは金数と類似の意味をもった値であるが,金の標準コロイドの製法が困難であるために考えられたものである.しかし,保護作用はコロイドの種類によって特異な結合性を示すので,ルビン数も金数と同様にどのコロイドにも適用できる一般的な数値ではない.コンゴルビーに対して非イオン界面活性剤などが,いちじるしい保護作用を示すことが認められている.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報