化学辞典 第2版 「金数」の解説
金数
キンスウ
gold number
金の標準コロイド(赤色アルカリ性,0.05~0.06 g L-1)10 cm3 に10% の食塩を加えて変色するのを防ぐのに要する親水コロイドの最少量(ミリグラム数)を金数という.R. Zsigmondy(シグモンディ)(1901年)が提案したものであるが,厳密に一定の標準金コロイドをつくることはかなり困難であるので,同一金コロイドに対する比較的な数値とみるべきである.金数は,どこまでも金のコロイドに対する保護作用を示すものであって,ほかのコロイドに対しては必ずしも適用できない.金,銀,硫黄などのコロイドに対しては,ゼラチンが特別強い保護作用を示す.ただし,それはゼラチン溶液の調整法によっても左右されるので注意が必要である.[別用語参照]ルビン数
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報