レシチナーゼ(その他表記)lecithinase

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「レシチナーゼ」の意味・わかりやすい解説

レシチナーゼ
lecithinase

レシターゼともいう。レシチン (ホスファチジルコリン) を加水分解する酵素の総称であるが,レシチン以外のリン脂質に作用する酵素もさし,この場合ホスホリパーゼと同義である。現在,A,B,C,Dの4型のレシチナーゼが知られている。Aは,グリセリン残基 C2 (中央の炭素) に結合する脂肪酸を加水分解により切り離してリゾレシチンをつくる。蛇毒に存在する。Bは,グリセリン残基の C1 ,C2 両方に結合する脂肪酸基を切り離し,グリセロホスホリルコリンとする。細菌,カビ,動物組織などに存在。Cは,レシチンのグリセリン残基 C3 のリン酸結合を加水分解して,1,2-ジグリセリドとホスホリルコリンにする。細菌,植物,動物臓器などに分布。Dは,レシチンをコリン (エチルアルコールアミンやセリンがコリンに代っているときは,これらの化合物) とホスファチジル酸に加水分解する。植物組織に広く存在する。

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