改訂新版 世界大百科事典 「レプトシホン」の意味・わかりやすい解説
レプトシホン
Gilia micrantha Steud.ex Benth.(=Leptosiphon parviflorus Benth.)
北アメリカ,カリフォルニア原産で,小型のかわいい花をつけるハナシノブ科の一年草。園芸界では旧属名のレプトシホンの名で呼ばれる。高さ10~20cm,株際で多数分岐して茂るが,茎は細く,葉もまた糸のように細かく裂けて,輪生しているように見える。5月ごろ,茎頂に5裂した径8mmの小花を数輪つけるが,長い花梗のように見えるのは花筒部で,長さ約2cmになる。花色には白,黄,クリーム,オレンジ,紅,桃,紫などがあり,宝石をちりばめたように美しい。花はカレー粉の匂いがする。鉢植えや花壇に植えて観賞するが,はじめ小鉢に種をまいて育て,発育につれて間引きを行い,鉢か花壇に植えかえる。まきどきは9~10月。越冬は露地では霜よけをして保護するが,フレームや温室では高温にすると徒長するから注意する。
執筆者:浅山 英一
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報