最新 地学事典 「レーリー分別」の解説
レーリーぶんべつ
レーリー分別
Rayleigh fractionation
2相間の元素の分配に関するモデルの一つ。マグマの結晶化による元素の分別が最も効果的に生じた場合に適用される。J.W.S.Rayleigh(1896)により理論が示され,H.Neuman et al.(1954)により,マグマの結晶分別作用における微量元素の挙動に適用された。メルト(液相)から瞬時の平衡下で生じた無限小の結晶は,直ちにメルトから隔離または分離され,以後メルトとは平衡関係を絶つ。このように分化したメルト中の微量元素の濃度(CL)は,最初のメルト中の濃度(CL0),分化して残ったメルトの分率(F),微量元素の総分配係数(D=結晶中の濃度/メルト中の濃度)によって表され,CL/CL0=F(D-1)となる。このモデルでは,かんらん石中のNiのようにDが1より大きい固相濃集元素の場合,メルト中の濃度は,結晶分別により急速に減少する。
執筆者:富樫 茂子
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

