改訂新版 世界大百科事典 「ロクス」の意味・わかりやすい解説 ロクスRochus生没年:1295ころ-1327ころ キリスト教の聖人。フランス南部のモンペリエの生れ。伝説によれば,ローマへの巡礼の途中,イタリア北部で多くのペスト患者を看護しいやした。ロクス自身も感染したが,天使と犬に救われた。後に無実の罪で捕らわれ,獄死。ペストなどの伝染病から人々を守ると信じられ,15世紀以降西欧で広く崇拝された。美術に表される場合は一般に,帽子と外套をつけ杖と袋を持つ巡礼の姿で,服の裾をまくって足のペスト傷を露わにし,犬を伴う。祝日は8月16日。執筆者:井手 木実 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by