デジタル大辞泉 「無実」の意味・読み・例文・類語 む‐じつ【無実】 [名・形動]《古くは「むしつ」》1 事実がないこと。実質がないこと。「有名無実」2 罪を犯していないのに、罪があるとされること。冤罪えんざい。「無実の罪」「無実を訴える」3 誠実さがないこと。また、そのさま。「破戒なれども比丘をば敬ひ、―なれども勧進をば奉加す」〈盛衰記・一八〉[類語]無辜・無罪・濡れ衣・冤罪・無実の罪 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「無実」の意味・読み・例文・類語 む‐じつ【無実】 〘 名詞 〙 ( 形動 )( 古くは「むしつ」 )① 実質がないこと。事実がないこと。また、そのさま。[初出の実例]「謀叛无実之由を以同年五月二日言上」(出典:将門記(10C中))[その他の文献]〔管子‐明法解〕② 誠実な心がないこと。良い内容がないこと。また、そのさま。[初出の実例]「大国の王は破戒なれども比丘をば敬ひ、無実(ムジツ)なれども、勧進をば奉加す」(出典:源平盛衰記(14C前)一八)③ 特に、罪に値する事実がないのに罪があるとされること。ぬれぎぬ。えんざい。無失。[初出の実例]「両人之心迷前後詞、誠以不便歟、凡巧出無実之条、只仰天道許也」(出典:中右記‐元永二年(1119)八月二八日)「ヒトニ muxituo(ムシツヲ) イイ カクル〈訳〉虚偽の証言をする」(出典:日葡辞書(1603‐04)) む‐じち【無実】 〘 名詞 〙 ( 「むしち」とも ) =むじつ(無実)〔色葉字類抄(1177‐81)〕 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例