ロシュ・ホールディング(その他表記)Roche Holding Ltd.

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ロシュ・ホールディング」の意味・わかりやすい解説

ロシュ・ホールディング
Roche Holding Ltd.

スイスの世界有数の医療品メーカー。 1896年設立。カナダのサパクとスイス独特の双子会社体制をとっていたが,サパクの業績悪化によって組織を一本化。持株会社ロシュ・ホールディングのもとに実際の業務を担当するF・ホフマン・ラ・ロシュを新設し,サパクは直接子会社となった。 90年遺伝子工学分野でアメリカのトップであるジェネテックの株式を 60%取得。 91年アメリカのサラ・リーの大衆薬事業部門ニコラスを,94年にはアメリカの医薬品会社シネティックをそれぞれ買収。主力製品はビタミン剤のほか,セファロスポリン,抗生物質バクロリム,インターフェロンのロフェロンA,診断関連のコバス分析システムなど。 97年コランジュグループを買収してベーリンガー・マインハイム社を傘下に収め,心臓,骨質,腎疾患分野を強化したほか,整形外科用品のトップメーカーであるドピュイ社の株式も 84%取得した。さらにアメリカのテイスト・メーク社を買収して香料部門の拡充もはかった。年間売上高 187億 6700万フラン,総資産 547億 7600万フラン,従業員数5万 1643名 (1997) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android