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国際労働条約 こくさいろうどうじょうやく

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ASCII.jpデジタル用語辞典の解説

国際労働条約

労働条件の改善を目的とした国連の専門機関の1つである国際労働機関ILO)によって採択された条約のこと。雇用、賃金、労働時間、労働者の保健・衛生などに関する国際規範を取り決め、加盟国にその批准を促す。ILOの創設は1919年。2005年9月現在の加盟国は178。所在地ジュネーブ

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大辞林 第三版の解説

こくさいろうどうじょうやく【国際労働条約】

ILO の総会で採択された、労働の国際基準に関する条約の総称。加盟国がこれを批准すると、国際法としての拘束力をもつことになる。

出典|三省堂
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

国際労働条約
こくさいろうどうじょうやく
International Labour Conventions

1919年に設立された国際労働機関の一機関として年1回開かれる国際労働会議で採択された条約,勧告の総称。国際労働機関憲章は,公平かつ人道的な労働に関する基本原理として労働者の団結権,8時間労働,男女同一賃金などの諸原則を定めている。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

国際労働条約
こくさいろうどうじょうやく
International Labour Convention

国際労働機関(ILO)が採択する、労働条件、団結権、社会保障などに関する国際条約。略称ILO条約。ILOは、「いずれかの国が人道的な労働条件を採用しないことは、自国における労働条件の改善を希望する他の国の障害となる」(ILO憲章前文)との立場から、労働条件などの国際的な向上および平準化のために設置された機関であり、ILO条約は、この目的達成のため、政府、労働者、使用者の代表からなるILO総会で採択される。ILO条約の採択は、数年にわたる慎重な準備と討議を踏まえて、総会の3分の2の多数の賛成で成立する。
 ILO条約とは別に採択されるものに勧告Recommendationがある。両者の違いは、条約の場合、加盟国がこれを批准すると、条約の規定を実施するために必要な措置をとる義務が生じるのに対して、勧告の場合、このような批准が問題とならない点にある。一般に、条約は国際的な最低労働基準を国際的義務の発生を伴う形で定めたものとされ、他方、勧告は、いつか条約化する予備的措置として、義務の発生よりむしろ前進のプログラムとなることを意図したものとされている。2012年6月時点で、採択されている条約は189(そのうち、時代にそぐわなくなった等の理由で5を撤回)、勧告は202(そのうち37を撤回)である。条約の内容は多岐にわたっているが、一般に第二次世界大戦前は、労働者および労働条件の保護に関するものが多かった。戦後は、とくに基本的人権の確立を目ざし、労働組合活動の権利を保護するための条約や、社会保障制度の拡充に関する条約が積極的に採択されるようになってきたといえる。
 条約適用の監視機構として、ILO理事会に「条約勧告適用専門家委員会」が設けられており、個人の資格で参加する国際法・労働法の専門家が、(1)批准した条約に関して加盟国がILO事務局に送付した年次報告、(2)加盟国が、総会で採択された条約、勧告の国会提出についてとった措置の現況報告、(3)理事会が指定した未批准条約および勧告に関して加盟国がILO事務局に送付した報告の、技術的な予備的審査を行う。そして毎年開かれるILO総会には、政・労・使三者の委員で構成される「基準適用総会委員会」が設けられ、先の「条約勧告適用専門家委員会」からの報告を受けて審議することとなっている。またこれらの機関とは別に、「結社の自由」の保障に関しては、条約の批准・未批准にかかわらず、労・使の団体から提起される告訴を審理する機関が設けられている。「結社の自由に関する実情調査調停委員会」と「結社の自由委員会」がこれで、団結権保障実現のため活発に活動している。
 日本との関連で注目されるのは、1948年に採択されたILO第87号条約「結社の自由及び団結権の保護に関する条約」(結社の自由及び団結権保護条約)であろう。当時の国鉄当局が組合との団体交渉を拒否したことから、日本労働組合総評議会(総評)などがILOの「結社の自由委員会」に政府の組合権侵害を提訴したもので、1965年(昭和40)には日本についての実情調査報告書(ドライヤー報告)が公表された。そして同1965年、結局いろいろ問題を残しつつも第87号条約は日本でも批准され、関係国内法も整備された。
 そのほかには、1949年の第98号「団結権及び団体交渉権条約」(日本は1953年に批准)、1951年の第100号「同一報酬条約」(同一価値の労働についての性差別排除を定めた。日本は1967年に批准)、1957年の第105号「強制労働廃止条約」、1958年の第111号「差別待遇(雇用及び職業)条約」(人種、性、宗教、出身などによる差別待遇の除去)、1960年の第115号「放射線保護条約」(日本は1973年に批准)、1973年の第138号「最低年齢条約」(日本は2000年に批准)、1983年の第159号「職業リハビリテーション及び雇用(障害者)条約」(日本は1992年に批准)、1986年の第162号「石綿の使用における安全に関する条約」、1990年の第170号「職場における化学物質の使用の安全に関する条約」、同年の第171号「夜業に関する条約」、1994年の第175号「パートタイム労働に関する条約」、1997年の第181号「民間職業仲介事業所条約」(日本は1999年に批准)、1999年の第182号「最悪の形態の児童労働条約」(日本は2001年に批准)、2000年の第183号「母性保護条約」、2001年の第184号「農業における安全健康条約」、2006年の第187号「職業上の安全及び健康促進枠組条約」(日本は2007年に批准)、2011年の第189号「家事労働者条約」などがある。
 ただし、2012年6月時点で日本の条約批准数は、国際労働条約189のうち48のみである。[木下秀雄・吉田美喜夫]
『中山和久著『ILOと労働基本権』(1963・日本評論新社) ▽中山和久編著『教材 国際労働法』(1998・三省堂) ▽労働省編『ILO条約勧告集』第7版(2000・労務行政研究所)』

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