ロスキレの和約(読み)ロスキレのわやく

改訂新版 世界大百科事典 「ロスキレの和約」の意味・わかりやすい解説

ロスキレの和約 (ロスキレのわやく)

1658年デンマークノルウェースウェーデン間で結ばれた和約。1657年,デンマーク王フレゼリク3世(在位1648-70)がスウェーデンの強大化を阻止すべくこれを攻撃したが,カール10世(在位1654-60)の率いるスウェーデン軍はユトランド半島席巻後,氷海を渡る奇襲によってシェラン島上陸,デンマークは降伏し,58年2月和約を締結した。これによってデンマークは,スコーネ,ハッランド,ブレーキンゲ,ボーンホルムを失い,ノルウェーはボーフュスレン,トロンヘイム地方を失った。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ロスキレの和約」の意味・わかりやすい解説

ロスキレの和約
ロスキレのわやく
Peace of Roskilde

1658年2月 26日のスウェーデンとデンマークとの和約。デンマーク王フレデリック3世はスウェーデン領ドイツを手に入れようと宣戦したが,スウェーデン王カルル 10世の,ユラン半島からシェラン島への氷上渡海作戦に敗れ,この和約を結んだ。この和約によってスウェーデン南部のスコーネ地方とボルンホルム島,ノルウェーのトロンヘイム,ブーヒュスレンがデンマークからスウェーデンに割譲され,その後トロンヘイムはデンマーク領ノルウェーに戻ったがスコーネの帰属関係はついに変らず,現在のスウェーデンの国土が完成した。

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世界大百科事典(旧版)内のロスキレの和約の言及

【マルメー】より

…マルメーは12世紀に都市の起源を有し,14世紀にニシン漁によって栄え,リューベックなどハンザ諸都市との交易の中心地となり,1353年に市場権を得,16世紀にはコペンハーゲンに次ぐデンマーク第2の都市に成長した。1658年ロスキレの和約により,有史以来の祖国デンマークを離れ,スウェーデン領となって現在に至っている。【村井 誠人】。…

※「ロスキレの和約」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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