ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カルル10世」の意味・わかりやすい解説
カルル10世
カルルじっせい
Karl X Gustav
[没]1660.2.13. エーテボリ
スウェーデン王 (在位 1654~60) 。卓越した武将。グスタフ2世と,A.オクセンシェルナの残したバルト帝国を維持すべくポーランドに遠征,クラクフ (55) ,ワルシャワ (56) を占領。 1656年ロシアがバルト海南岸のスウェーデン領を攻撃,神聖ローマ皇帝,オランダ,ブランデンブルクと結んだデンマークが,スウェーデンに宣戦すると (57) ,ポーランドからユトラント (ユラン) へ南回りで侵入,ほぼ占領。冬季,氷上を渡ってシェラン島に侵入,58年デンマークにロスキレの和約を結ばせ,スウェーデン南部のスコネ地方とボルンホルム島,ノルウェーのトロンヘイム,ボヒュスレンを譲渡させた。再燃した対デンマーク戦争のさなか,開会中の国会で急死。
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