ワシントン国立動物園(読み)ワシントンこくりつどうぶつえん(その他表記)National Zoological Park

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ワシントン国立動物園」の意味・わかりやすい解説

ワシントン国立動物園
ワシントンこくりつどうぶつえん
National Zoological Park

アメリカ合衆国ワシントン・コロンビア特別区にある動物園。1889年と 1890年のアメリカ議会条例により,ポトマック川支流のロック・クリーク渓谷の森に,スミソニアン・インスティテューションの施設として設立された。スミソニアン・インスティテューションは,本部ビルの裏手の檻で飼育されていた動物をこの動物園に移した。在外領事館を含むさまざまな政府機関や外国政府からも多くの動物が寄贈された。76万m2の敷地に 500種以上,約 5000点の動物を飼育している。世界で最も小型哺乳類が充実している動物園として発展し,コビトカバ繁殖で有名になった。ホワイトベンガルトラ(→トラ)や,つがいのジャイアントパンダなどの希少動物がいる。1960年代の改装によって,目をみはるような大型の鳥舎や,新たな有蹄類家畜館が建設され,1970年には病院研究棟が加わった。1975年,自然保護研究センターとしての利用を目的に,バージニア州フロントロイヤルに 1280万m2の土地を取得。1990年代には,チーター保護ステーション,爬虫類発見センター,アマゾンの熱帯雨林を再現したアマゾニアなどが開館した。

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