をだに

精選版 日本国語大辞典 「をだに」の意味・読み・例文・類語

を‐だに

  1. ( 格助詞「を」に副助詞「だに」の付いたもの )
  2. 「せめて…だけでも、せめて…をなりと」の意を表わす。
    1. [初出の実例]「肝向かふ 心袁陀邇(ヲダニ)か 相思はずあらむ」(出典古事記(712)下・歌謡)
  3. 否定文中にあって「(せめて…をなりとと思うのに)…さえも…しない」の意を表わす。
    1. [初出の実例]「あらたへの布衣遠陁爾(ヲダニ)着せかてにかくや歎かむせむ術(すべ)をなみ」(出典:万葉集(8C後)五・九〇一)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

関連語 実例 肝向 初出

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android