アストラハン州(読み)アストラハン(英語表記)Astrakhan'

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アストラハン州」の意味・わかりやすい解説

アストラハン〔州〕
アストラハン
Astrakhan'

ロシア南西部の州。州都アストラハン。カスピ海沿岸低地西部,ボルガ川下流部の両岸河口の三角州を占める。大部分が海面下の低地で,湖や湿地帯が多い。乾燥した大陸性気候で,年降水量は 190mm。ステップ,半砂漠地帯に入る。人口はアストラハン周辺の三角州と,ボルガ川下流域とその分流アフトゥバ川の氾濫原に集中する。カスピ海とボルガ川の沿岸では漁業が盛んで,水産加工業が発達。ほかに製塩造船製紙,毛皮・皮革,食品などの工業がある。灌漑農業が発達し,南部を中心にトマト,スイカ,メロンなどが栽培され,北部のステップ地帯ではウシ,ヒツジの放牧が行われる。交通はボルガ川に沿って延びる鉄道,ハイウェーによるほか,ボルガ川の水運が盛ん。面積4万 4100km2。人口 100万 6600 (1991推計) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android