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アドラル Adrar

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

アドラル
Adrar

モーリタニア中央西部の地方。低い断層地塊からなるが,ところによっては約 250mもの断崖がある。乾燥地域で農作には適さないが,高地の渓谷にはナツメヤシが栽培できるだけの水があり,年間の湿潤期にはミレット,モロコシ,メロン,野菜などが山峡で栽培される。住民の大部分は遊牧民。中心地アタル。古くはサハラ砂漠を往来する交易路にあたり,シンゲッティウアダンは交易の中継基地として栄えた。オアシス都市シンゲッティは,かつてはシンゲッティ王国として繁栄し,12世紀にベルベル人により再建された。モスクを中心に城壁で囲まれた町は交易の中心のみならずイスラム文化交流の場所でもあった。 12世紀に築かれたウアダンはシンゲッティの北東に位置し,金と塩の交易で栄えた隊商都市であったが,廃墟と化している。さらに内部のタガント高原のティシット,ホズエチャルガイ地方ではウアラータがサハラ砂漠交易で一時代を築いた。シンゲッティ,ウアダン,ティシット,ウアラータのいずれも西サハラ遊牧民の生活様式を残す遺跡として,1996年世界遺産の文化遺産に登録。

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